文部科学委員会発言集

159回 文部科学委員会 2号 2004/02/25

○池坊委員長 加藤尚彦君。

○加藤(尚)委員 民主党の加藤尚彦でございます。与えられた時間は四時四十分までということですので、時間どおりおさまるように努力させていただきます。

 大臣、きょう、最初から御答弁を伺いました。非常にさわやかな印象を私は受けとめさせていただきました。また、教育というのはやはりさわやかにやるということがとても大事だと思いますし、また我が国のトップリーダーでありますから、今後とも、そのさわやかさで努力していただきたいと思います。

 きょう、法務省の方から、ちょっと留学生問題で後ほど質問するのでお招きしましたので、法務省の方に先にやっていただいて、そしてお帰りいただいて結構だと思いますので、よろしくお願い申し上げます。

 留学生問題の中で、留学生事件というのが大変多いんですけれども、それも殺人までということであります。殺人までに至らなくても、やはり相当気になることが多いと思います。よって、ここ一、二年の間でいいです。例えば昨年、一昨年あたりで結構ですので、国外退去を命じた留学生、就学生、ちょっと聞かせてもらいたいんですけれども、増田管理局長、よろしくお願いします。

○増田政府参考人 在留資格の留学あるいは就学を有する者のうちで、平成十四年中に退去強制手続をとった者の数は、留学が七百十三人、就学が千七百六十人、つまり一年間で二千四百九十九人に上っております。

○加藤(尚)委員 留学生、就学生、留学生は大学の方の進学と受けとめて、就学生はどちらかというと専門学校とか日本語学校ですか、そういったところと解釈をしているんですけれども、一年で二千四百九十なんですけれども、その中で退去理由というのは当然あるわけですけれども、それの主なところをちょっと聞かせてください。

○増田政府参考人 お尋ねの退去強制理由の内訳そのものについてのデータはとっていないのですが、一般的に、留学生、就学生で退去強制される者の理由で多いのは資格外活動、つまり本来許可を受けている以外のアルバイト、あるいは就労活動に従事しているようなケースが考えられます。

 ちなみに、先ほど私が申し上げました平成十四年二千四百九十九人の退去強制手続をとられた者の中で不法に就労していた者、資格外活動を行って不法に就労していた者は合わせて二千百二十一人ですから、退去強制を受けた者のおよそ八割五分は不法に就労していたということになります。

 それからもう一つ、退去強制事由で多いのは不法残留、つまり与えられた期限を超えて我が国に不法残留をしていたケースです。これも内訳の数は出ませんが、現在、留学生でおよそ五千四百五十人、就学生で九千七百七十九人ですから、両者を合わせますと一万五千人以上の不法残留の留学生、就学生がおります。

○加藤(尚)委員 御説明のとおりで、やっと我が国も、昭和五十八年あたりから積極的に留学生の受け入れを始めて、十万人達成したとこの所信表明にも書いてありますけれども、中身としては、そのうちの一五%の人が、やはり私たちの国が思うような留学生、就学生が来ていなかったということになるわけですけれども、これはまた後ほど、大臣でも結構ですし担当局でもいいですからお聞かせいただきたいと思います。

 法務省の方、ありがとうございました。お礼申し上げます。

 本日冒頭、大臣は、もう何人も出ていますけれども、結びです、この結びのところは私はすばらしいと思っているし、また意気込みを強く感じております。

 感じているがゆえに言いますけれども、私も、吉田松陰先生については、獄中日記を初めとして過酷な中で書き上げたものが、これが書き写されて書き写されて、驚くべきスピードで全国の青年たちに伝わって、いわゆる明治維新の大きなきっかけになったというふうに理解しております。もちろん、吉田松陰先生だけじゃなくてたくさんの思想家がいたのは現実であります。まあ刑死されたわけです。死んだわけですね。つまり、自分の考えていること、自分の信念と思うことは、当然覚悟が要るわけですけれども、しかも当時ですから、死を賭すという決意があるわけであります。その意味で、大臣がこの所信で尊敬する吉田松陰先生を導入されたわけです。ですから、覚悟のほどは十分にわかっております。ちなみに、この文部科学省ですけれども、改めてお聞きしますけれども、総額予算、ちょっとお聞かせください。

○河村国務大臣 総額で六兆二千億ぐらいいっているかと思います。

 このたび、かなり義務教育国庫負担等動かしたものでありますから――失礼しました、六兆五百九十九億円でございます。

○加藤(尚)委員 六兆円というのは、アジアの中でも国家予算ですね。たくさんの国が国家予算に相当するわけですけれども、それだけの予算を持っている、その執行者である。ですから、この一年間でこの所信の意味をそこかしこに、そして結果的に一年たって、この結びのとおりだったという報告は一年後に聞かせていただきたいというふうに思います。

 それから、引き続き質問に入るんですけれども、私はきょう通告いたしました。その中で、読み書きそろばん、あるいは語学、留学生の問題、ボランティアの問題、それから最後にコミュニティースクールの問題を掲げましたけれども、十五分ですから、とても急がなくてはいけないと思います。その中で、読み書きそろばんのうちのそろばんをちょっときょうテーマにしたいと思います。

 学力低下、その原因の一つに、算数といいますか数学といいますか、その低下は目を覆うばかりであります。せんだって、原田副大臣が九九の問題をおっしゃっていました。インドでは、十九掛ける十九のことが、ムンバイ地方で当たり前だよと言っていました。これは調べてみると、インターネットですけれども、インド全域に、十九掛ける十九の学校もあります、しかし、二十掛ける二十二の学校もたくさんあります。あわせて、中学に入りますと、三十掛ける三十、日本で言う九九ですね、それがインドでは当たり前だと。だから、インドはゼロの発見国でもあると同時にITの先進国でもあるし、IT及びその技術者が世界に活躍しているということになります。最近でも、日本にもどんどんインドの技術者が入っていることは御案内のとおりだと思います。

 それで、大臣、この九九の問題ですけれども、私たちももちろん九九を勉強しました。その先については、そろばん塾で勉強する人もいるし、そろばん塾に行かない人もいるし、現実に、そろばん論で言うと、数年前までは小学校の三年、四年が勉強していたんですけれども、今三年生だけであります。そして、文部省から学校の方に、教育委員会を通じてそろばん問題について御指導があるんですけれども、例えば、横浜の例で言うと、年間、大体二時間、四時間。小学校の場合、算数の時間が百五十、そのうち二時間か四時間なんです。しかも、やっていないところまであるというふうに、どこかとは言いませんけれども、そんな話を聞いています。

 冒頭言いました、読み書きそろばんというのはやはり基本だと思います。そして、江戸時代もそうだったし、その力が明治維新だったというふうに思っていますし、そして時代が進んで、後で申し上げますけれども、語学力ということと、それからボランティアという改めての導入とか、そんなことを強く感じながら委員として務めさせていただくわけですけれども、九九問題でいえば、これまでどおり変化がないでしょうか。

○河村国務大臣 変化がないかと言われますと、今大幅にこの時間を急にふやすとか、そういう変化は今のところないのでありますが、今御指摘のように、読み書きそろばん、最近はITもこれに、生きていく上に入ってまいりましたが、やはり私はこれは基本だと思いますね。今、便利なものですから計算機に頼りがちでありますが、しかし、そろばんをやっている人たちは、まさに段が上がっていくと暗算ができるんですね。挑戦すればできる。これだけ計算機が出てきても、やはりそろばんがいいんだ、こうおっしゃる方もございますから、私は、そろばんの効用というのは認めざるを得ないと思うんです。これは日本がこれまでずっとやってきたものでありますから、これをまずきちっとやった上で次に進むということは必要じゃないでしょうか。

 車の運転免許を取るときに、今はオートマチックになりましたけれども、やはり免許場に行きますと、最初、全部オートギアのないものをきちっとまずやった上で、そしてオートギアに行くという形をとります。そういう基礎を日本人はこれまでずっと培ってきた。DNAの中に入っている。こういうものはやはり大事にするということは必要でしょうし、やはり脳のやわらかいうちというのは、少々たたき込んでも入っていくんですね。だから、そういう意味で、教育の段階で、学年を追っていきますけれども、やはりしっかり頭を、脳をたたくという表現を言いますが、こういう時期がある意味必要なことがあるんですね。やはりそういうものを軽視してはならない、私もそう思います。

○加藤(尚)委員 最近の産経新聞で、ごらんになったかどうか知りませんけれども、東京都内の二十三の大学で、一けたの数字を六回足して、そして一分間の間に幾つできるかという、そういうテーマの調査なんです。成蹊大学渡辺研究室でやったものなんですけれども、ごらんなったかどうかわかりませんけれども、それを拝見いたしました。

 それによると、年々、大学生ですら、たった一けたを六回足す、一分間で、かつては十六問、十七問できたけれども、今やせいぜい十問という実態があるんです。

 やはり今大臣がおっしゃったように、暗算力がなくなっちゃったんですよ。何のためにそろばんを勉強するか、何のために暗算を勉強するか、勉強している人たちに聞くと、消費税を速く計算できる、暗算で。こういう答えが笑い話のようにあるんです。実際は、きょうの場合は結論は要らないんですけれども、九九じゃ間に合わないぞ、国際社会の中で競争していくのに、日本の子どもたちは。まさに、子供たちの荒廃を考えると、なおさら学力低下という問題も、基本は読み書きそろばんというふうに思っています。

 その意味で、アジアによっては、毎朝算数の時間、例えば日本の場合は百五十時間ですけれども、算数の時間、十五分だけそろばんをやらせるという国がふえてきたんです。その証拠に、そろばんの生産、ピークとして昭和五十六年あたり二百万個を超えていたんですけれども、今やその十分の一の生産しかないんです。ということは、二十万ぐらいですね。ところが、一方で、そろばんの輸出ですけれども、年々ふえているんです。特に、それはアジア地域にふえているんです。今や、多分去年の段階で、詳しいデータは、いろいろ探ったんだけれどもなかなか求められませんでしたけれども、少なくとも私が調べた段階では、約七万個なんです。そろばんの輸出です。

 ということは、アジアの国々で、日本の伝統文化、日本の伝統文化といったって、せいぜい室町時代から熱心に取り入れたんですけれども、そろばんの歴史からいえば、紀元前三千年前とかあるいは千年前とか、いろいろな歴史がありますけれども、少なくとも日本では室町時代から盛んになってきた、そしてそれが日本経済のパワーになったというのは間違いない事実であります。

 それに加えて、九九のことはまた宿題になるんですけれども、そろばんということがこの国でだんだん退化しちゃっている。後はそろばん塾任せということなんですけれども、それでいいかどうかという問題もありますけれども、短い、年間百五十時間しかない算数の中にそろばんを今後どう考えるか、どう指導していくか。これはもちろん地域の問題です、地域の問題ですけれども、国の学問を預かる文部科学省ですから、いわば大臣を中心に、そろばん問題を、そろばん論議をできればしていただければというふうに、これはお願いを申し上げておきたいと思っております。

 例えば、そろばんで、最近だけでもこんなに新聞ニュースに載るようになったんですよ。いいことだなと思うんです。毎日から朝日から産経から、もういっぱい新聞に報じられるようになった。いかに読み書きそろばん、その中のそろばんがいかに子供の学力向上に大切かということが定着が始まったな、一たんこんなにどん底になったけれども、また上がり出したな、それは、アジアの国々を見ているからなんですよというふうに思います。アジアが日本を目標にしているから、日本は常に先に行かなくちゃいかぬというふうにつけ加えておきたいというふうに思っております。

 それから、英語授業なんですけれども、これは委員長、引き続き恐縮です。英語授業、語学授業なんですけれども、横浜市では昭和六十二年に導入したんです。モデル校を五校設定したわけであります。これについては、過ぐる四年前、だから昭和五十七、八年ごろ、私が市会議員当時に提言したんです、語学というのは会話からだよ、だから会話を導入しなきゃだめですよと。たまたま、その当時の総理大臣が積極的に留学生対策というのを言い始めたころですから、合致して、そして横浜市としては、全国に先駆けて語学授業を導入したわけです。

 当時、終わったことだから言えるんですけれども、文部省はえらい反対だったんですよ、とんでもないことを横浜市がするという。とんでもないことがあったけれども、所信あいさつの中にちゃんと語学教育、英語教育ということが出ているんですけれども、これを進めるというのは容易じゃないと思うんです。

 横浜市も、苦しんで苦しんで、今、どうやらこうやら、横浜市は小学校が三百五十ぐらいで、中学校が百四十校ぐらいあるんですけれども、その中で、三分の一から、まあ半分まではいっていないんですけれども、モデル校が徐々に広がっていった、子供が喜ぶものですから。

 問題は、その対応なんです。英語の先生を雇うというのは、横浜市だって財政的に無理、そして国の財政でも無理、そうすると、物すごい工夫が要ると思うんです。その意味で、英語授業については会話ということなんだけれども、どちらかというと、横浜ではコミュニケーション、つまり外国の方、留学生も含めて、外国の方と会って、そしてコミュニケーションする。その国の歴史とかあるいは芸能とか食べ物とかファッションとか、そんなことを語り合いながら、片言の英語で勉強しているというのが実態ですけれども、文部省の、ことし決意を述べられた英語教育について、大臣のお考えを聞かせてください。

○河村国務大臣 私も、初当選、一九九〇年ごろ、自民党の文教部会でそのことを言ったときに、文部省側は全然受け付けなかったことを覚えています。それよりも国語だ、こういう話がありました。その後、モデル校をつくったりしながらいきました。横浜がそこまでお取り組みされている、敬意を表したいと思います。

 私、先般、文部科学省とも、これはもう今、研究開発校をつくってやっています。それから、総合学習の時間では、既に七割の小学校が何らかの形で英語と取り組んでおりますから、もうここまで来て、時期は、中国を見ろ、韓国を見ろ、小学校からやっているじゃないか、おくれをとるなというだけじゃなくて、もうやる必要がある。これだけの国際化時代。

 ということで、今、このためのプロジェクトチームといいますか、研究班をつくって、これを入れるにはどのぐらいの問題点があるんだ、人材をどのぐらい用意しなきゃいかぬとか、こういうことがありますので、小学校は一人の先生が今教えていますから、英語の先生を入れるとなれば、英語の先生をどういうふうに養成するか、いろいろな問題があるだろう。しかし、これはもう今すぐ取り組む必要があるということで、今御指摘のように、横浜のケースも参考にさせていただきますが、それを参考にしながら、全国にそれを広める必要、これはやはり文部科学省の責任だろう、こう思っておりまして、私は、これに本格的に取り組む所存でございます。

○加藤(尚)委員 前向きな答弁、ありがとうございます。

 お金がかかっちゃうから、お金がかからない方法を考えなくちゃいけないと思うんですよ。

 先ほど、留学生が十万人突破したと。そのうち、中国と韓国だけでも八万人なんです。ですから、ちょっと偏り過ぎている。このバランスも大事なんです。それから、今度、日本の青年たちが海外に出ていっているんですけれども、これも偏っているんです。ですから、きちっとバランスはとれないまでも、留学生対策の一環として、後ほどちょっとだけ触れさせてもらいたいんですけれども、コミュニティースクールですね、私から言わせると、コミュニティースクールイコール寺子屋と考えているんですよ。昔の寺子屋がコミュニティースクールの中に導入されるといいなと思っていますけれども、それは改めて議論させてもらいます。

 いずれにしても、留学生も含めて、帰国子女も含めて、あるいは学校の先生のOBも含めて、やはり語学に堪能、会話に堪能な人たちが、意外に地域にいるんです。だから、コミュニティースクールと関連するんですけれども、その活用ですね。少なくとも、給料とか手当とかということを考えない人たちが僕の周りにもたくさんいることを知っているんです。そういう人たちをどういうふうに参加させるか、あるいは協力してもらうかが重要だと思っています。

 お考えがあったら、大臣じゃなくてもいいんですけれども、どなたかお願いします。

○河村国務大臣 おっしゃるように、人材がいるんですね。実は、文部科学省も生涯学習局が各地域に、要するに授業でなくて、一般の皆さんに参加してもらって、子供たちに英語を教える会をつくりました。私の選挙区の宇部では、これをハローイングリッシュという教室にしてやりました。そして、やってみると結構いろんな人がいらっしゃることがわかりまして、それには留学生なんかも参加してもらって。

 これをずっと続けていけば、地域にかなり人材がいる。それから、各大学の英文科や何かをお出になって、もう主婦になって、一回忘れていた人がもう一度学びたいという人たちもいらっしゃいます。やはり教え方というのは必ずしも外国人でなきゃいかぬことはないわけでありまして、そういう人材を広くこれからつくっていくということも必要であろうと思いますので、そういうことも含めて、英語教育の早い段階からの導入というのを考えてまいりたいと思っております。

○加藤(尚)委員 本当に柔軟性ある大臣ですね。ありがとうございます。

 それから、コミュニティーのスクール、私は寺子屋という表現を使っているんですけれども、やはり学校というのは、校長先生がトップリーダーなんです。民間の人も校長先生に登用するというすばらしい方向に行っているんですけれども、不幸にも中には、いじめに遭ったかどうしたか知らないけれども、自殺した人もいる。これは大きな課題としてありますけれども、やはり校長先生をトップリーダーにして、今の語学教育もそうですけれども、地域の中で子供を守る。

 親が子供を守れない。大体、今、小学校、中学校に通わせている親も、団塊の世代か何か知りませんけれども、やはりきちっとした教育を受けていない人たちが親ですから、とても子供をどう育てていいかわからない人たちもたくさんいるわけですよ。

 その意味で、親子に任せりゃいいという問題じゃなくて、学校はもちろんですけれども、むしろ学校以上に地域がというふうに思います。その意味で、コミュニティースクールというのは画期的な提案だというふうに感じている一人なんですけれども、これについては民主党の参議院議員の鈴木寛さんとか、あるいは中島章夫さんとか――この前、中島章夫さんの「中等教育ルネッサンス」、あれは大臣もお忙しいところ来られてびっくりしたんですけれども、これを僕も一生懸命読んでみた。難しい、物すごい難しい。だから、全部読み切れておりません、つまんだんですけれども、やはりコミュニティースクールということが校長を中心に物すごい重要だということを言っていると思うんです。集約すると、江戸時代の寺子屋だというふうに思っています。

 ですから、コミュニティースクールなんて横文字を使うとわからない人がいるから、やはりすべて地域の中に入ろうとした場合は、母親、お母さんがわかる言葉で、文部省はぜひ言葉をつくりかえてほしいんです。その意味で私は昔の寺子屋であるという言い方をしているところなんですけれども、これはちょっと異論があるかどうか、教えてください。

○河村国務大臣 実は、真反対のことをおっしゃりに来た方もございまして、地域運営学校といいますか、そういう地域で運営する学校だというふうに、中教審や何かではそういう形で来ておりますけれども、これでは逆にイメージが非常に古い、旧態依然たるものだ、コミュニティースクールというさわやかにやってくれ、こういう意見も実はあったんです。

 しかし、間違いなく言えることは、やはり地域が学校をつくっていく、それによって信頼性が学校に生まれるということが非常に大事だろう。それから、校長にも十分リーダーシップを発揮してもらいたいし、しかし、やる気のある先生をその地域に集める、そしてやっていくということですね。

 ただ、これは新しい学校をつくるのか、今ある学校をそういうふうにして改善していくか。むしろ今、文部科学省が考えているのは、今ある学校をもうちょっと地域に開いたものにして改善していこうという方向でこのコミュニティースクールを考えておると思います。

 だから、私は、これはそれぞれの地域がお考えになって、法律上は一つの法律の名前をつくりますが、あとはそれぞれ看板はその地域にふさわしいお名前にしていただいたらどうだろうか、こんなふうに思っておるんです。

○加藤(尚)委員 私も賛成申し上げたいというふうに思います。地域に合ったコミュニティースクールが誕生していく、まだ法案ができていないですから、これ以上の議論はなかなか難しいんですけれども、いずれにしても、親子、これは学校、そしてこれは社会、社会というのは地域ですから、これこそ三者一体となって、子供は地域の宝、もちろん国の宝ということになるわけですけれども、そういう意味で、そういう環境ができればいいなと思っているんです。

 その一つの手段として、私は、持論なんですけれども、ボランティアを正課にということを言っているんです。例えば、遠足なんかでもそうですけれども、いろいろ私の知る範囲内ではワンパターン。小学校一年はどこへ行く、二年はどこへ行く、五年はどこへ行く、六年はどこへ行く、六年は大体国会見学と決まっているようなんですが、要するにワンパターンなんです。

 私は、遠足というのは物すごい重要だと思うんです。この遠足に学校の先生、そして子供たちだけじゃなくて親も参加する、地域も参加する、そういったところでいわゆるボランティアをやる。ボランティアのやり方はいっぱいあると思いますけれども、何も遠くへ行かなくたって、商店街でもいいし、工場でもいい、どこだっていいんです。とにかく、地域の中の子供たちが、遠足を通じて社会性を身につける、そしてボランティアの気持ちを身につける、そんなことから意外や新しい日本人が生まれると思うんですけれども、いかがでしょうか。

○河村国務大臣 これからまた議論をいろいろいただくと思いますが、今度新しく文部省の予算の中で子供の居場所づくりというのをつくりました。これは今おっしゃったものに合致すると思うんです。ボランティアの皆さんに参加していただいて、土曜日を使うとか、あるいは日曜日を使ってもいいし、あるいは放課後ちょっとした時間を使う。大人が主体となって子供たちと一緒に遊んでやったり、そうした社会体験をさせてやる。場合によってはスポーツだったり文化だったり、そういうこともあると思います。

 そういうことを一体としてやっていくということが、これから非常に大事になってきておりますし、かなりの皆さん方が、やはり日本の子供たちのことを考えたら何か力になってやりたいと思っておられる方は、私はたくさんあると思うんですね。そういう方々の力をぜひおかりしたいと思っておりますので、ぜひそういう考え方でおりますことを御理解いただきながら、この運動を展開していただくとありがたいというふうに思います。

○加藤(尚)委員 所信の結びではないんですけれども、松下村塾ですけれども、ぜひ萩に、河村大臣塾じゃないけれども、いわゆるコミュニティースクールを、これぞコミュニティースクールだということを、模範を。モデル校を幾つか、九校か十校かわかりませんけれども、そんなものじゃなくて、やはり隗より始めろですから、まずこれを提案した大臣が、コミュニティースクール、つまり、小学校でも中学校でも中心となっておつくり――忙しくて無理かもしれない。だけれども、事務所ではできるかもしれない。意思は通じるかもしれない。すると、率先すると当然副大臣、政務官、そして局長、たくさん、それぞれ宿舎に入っている人はふるさとがあるわけですから、いわゆる一人一人が取り組んでいくと、我々議員もそうですけれども、我々の地域でもそうですけれども、意外に早くこの所信で述べられた方向での一つの結論が出るんじゃないかと思います。

 その意味で、これは聞いては失礼ですから、大臣、おつくりになりますかと聞きたいところだけれども、失礼だと思いますので、時間ですので、質問をやめます。

 以上です。

○池坊委員長 次回は、来る二月二十七日金曜日午後一時三十五分理事会、午後一時四十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後四時四十八分散会 

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第159回通常国会
会期(2004.1.19〜2004.6.16)
文部科学委員会発言INDEX

■文部科学委員会 2号 2004/02/25

留学生問題について、九九・算数教育について、英語教育について
コミュニティースクール(寺子屋教育)について 

■文部科学委員会 14号 2004/04/21

食育の問題について、栄養教諭制度の導入について、
未成年の喫煙防止について

■文部科学委員会 20号2004/5/19

青少年犯罪について、ボランティアについて

■文部科学委員会 26号 2004/06/11

  コミュニティ・スクール法案、栄養教諭法案について
  未成年喫煙について